「オリーブ」という木

オリーブ(学名:Olbaum、Olea europaea)は、高さ5~10メートルに成長するモクセイ科の常緑小高木です。

樹齢は1000年を超えるものも多く、地中海沿岸地域では樹齢4000年を超えると推定されるオリーブの木に、今もなお毎年のように実が成っています。

現在、世界最古のオリーブと考えられているのはクレタ島の「Olive tree of Valves」と呼ばれる木で、樹齢5000年近くと推測されているようです。

樹齢5000年ってすごいですね。
ちょっと経過が想像できないですがそんなに長生きしている木があるとはびっくりです。

また、オリーブは、南フランスやスペイン、イタリア、ギリシャなどの地中海沿岸地域では、
旧石器時代の地層から化石が発見されていることから、1万年くらい前には自生していたと考えられています。

ギリシャのサントリーニ島では、5万年前とされる葉の化石も発掘されており、オリーブは最も長く生きてきた植物の一つです。

野生種自体は有史以前から小アジアや北アフリカに自生していたものが、ギリシャ全体に広がり、紀元前8世紀ごろから地中海の植民地開発に伴い、イタリアにも伝えられたと言われています。

オリーブの栽培の歴史は6000年以上も遡ると言われており、最も古い栽培の歴史を有する農作物の一つと言われています。

現在では、生産国のうち98%が地中海に面しており、その3分の2はヨーロッパで、生産量が1位の国はスペインです。

日本へは、安土桃山時代に宣教師によって渡来したとされています。

明治時代末期に香川県の小豆島で初めて栽培に成功したことをきっかけに、今では全国で栽培されるようになりました。

オリーブの生育には日照時間の確保が重要で、年間2000時間以上の日照時間が必要とされています。

また、根は浅根性があり、地中に深く伸びるのではなく、地表近くに広く浅く張ることで水分の調達力を高めています。

根が浅いことから強風などで倒れることも多いため、間隔は8~10メートル程空けなければならず、オリーブの栽培には日照のよい広大な土地を必要とします。

このように生育のためにはさまざまな条件をクリアしなければいけないオリーブですが、現在でも世界のオリーブ耕地面積の9割はこの伝統的な植樹法で栽培されています。

すごすぎます…!

身近なところでは、皆様ご存知のオリーブオイルや果実を漬け込んだ瓶詰などの食品がなじみ深いですが、オリーブの木の中に含まれる成分には抗菌作用があるため、木材としてもまな板やスプーンなどキッチンまわりに使用されるそうです。

また、木材としてのオリーブの表情は、年輪が同心円状でないため、不規則な美しい縞模様が入ります。

複雑で哲学的な模様をしている様は、その時々の気候に呼応して厳しい環境の中を生き抜いた歴史が刻まれているのです。

その木目の美しさから、家具や化粧材、細工物にも多く使われてきました。

イタリアでは、オリーブの木は1本ずつ政府や自治体によって厳重に管理され、勝手に伐採することはもちろん、加工も限られた人々の手でしか行えません。

また、フローリングの原料となる木は樹齢100年を超えるものが多く、枯れてしまったり何らかの理由で倒れてしまったりした場合や、健康的に育成するために必要な枝打ちをした部分に限りそれらを材料にすることが可能であるため、非常に貴重なものとなります。

さらにオリーブはねじれながら曲がりくねって育つため、長尺材の確保が非常に難しいです。

よって、そのようなオリーブ材から作られるフローリングは、大変貴重なものなのです。

オリーブをマルホンでは、上品にヘリンボーンで張ることができる無垢フローリングとしてご用意しています。

堅さも十分で傷もつきにくく、油分を多く含むため汚れにも強く、水回りなどでも使用しやすいのが特徴です。

その独特なマーブル模様は他の樹種ではみられないため、住宅のみならず店舗などさまざまなインテリアに活かすことができます。

オリーブってこんなにも魅力的な木だったのかと驚きました。

最後まで読んでいただきありがとうございました、また近々一緒に勉強しましょう。

 

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